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【法人の節税】出張旅費の日当で節税

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出張旅費の日当で節税
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節税には様々な方法がありますが、そのほとんどは、外部に支払うことで節税になるというケースです。

しかし、今回紹介する出張旅費日当での節税は、会社から社員や役員に直接還元することが可能です。
該当する企業は是非利用してみてください。

動画での解説はこちらから

何が節税になるのか?

会社が出張旅費規程を導入することで、支払う側と受け取る側の双方にメリットがあります。
支払う側(企業)は日当を経費に計上することができ、法人税等を減少させることができます。

日当を受け取る側は、適正な金額であれば給料に含めなくてよいので、所得税と住民税の対象となりません。
受領者(役員・従業員)は日当金額をそのまま受領することができます。

年間30日間出張がある場合
日当 5,000円×30日 = 150,000円
会社:150,000円を経費計上(消費税の課税仕入)
受領者:150,000円を受領(給料に含めないので税金不要)

日当とは、出張に伴う諸雑費(食事、備品、通信費等)を補うために会社から役員・従業員に対して支払われるものです。通常、一日当たり定額で支払われます。

出張旅費日当を支払うには?

出張旅費日当を支払うためには、以下を作成する必要があります。

・出張旅費規定
・議事録
・出張旅費精算書

まず、出張に関する規定を定めた「出張旅費規定」と、
会社が内容を承認したことがわかる「議事録」を作成しましょう。
出張旅費規定が無いと支払う基準が不明確になり、税務署に否認される可能性があります。日当の支払いを行う前に必ず作成してください。

また、個々の出張に関しては「出張旅費精算書」を作成し、出張の内容報告と実際にかかった費用の精算を行います。

日本は申告納税方式を採用しているため、証憑があるかどうかが重要です。
日当は外部の誰かが書類を発行してくれるものではないので、この精算書が証憑の扱いとなります。
出張旅費精算書を作成し、適切に業務内容の報告を行う事が必要です。

出張旅費規定の内容

出張旅費規定では、最低限下記の内容を定める必要があります。テンプレート等も多くあるので是非調べてみてください。出張旅費規定は、社長だけではなく全社員に適用する必要があります。全社的な視点で基準を策定するように注意してください。

出張として認める距離を定める

会社から100km以上ある場所については、出張扱いにするなど、基準が必要です。

出張日当の単価を決める

日当は定額で定めることが一般的ですが、社長・役員・役職者・一般社員など役職に応じて金額を定めることができます。
日当の単価ははっきりとした基準はないのですが、社長で1日5,000〜10,000円程度が一般的で、5,000円程度であれば税務上問題にはなりにくいです。
出張内容や会社の状況などにもよりますが、高額すぎると否認される可能性があります。

交通費や宿泊費の扱い

交通費や宿泊費は基本的に実費となりますが、宿泊費は定額で定めることも可能です。例えば、宿泊費を一律10,000円として支給している会社で、宿泊者が8,000円の宿に宿泊した場合、差額の2,000円は宿泊者の手元に残ります。

ただし、宿泊者によっては意図的に実費を安く済ませようとすることも考えられるため、社内のルール整備が求められます。

今回のまとめ

出張旅費日当は経費計上が可能です。
受領する側も税金がかからないので、活用できれば節税になります。

・出張旅費日当を支払うには、出張旅費規定・議事録・出張旅費精算書を作成し、保存しておく必要があります。

出張旅費日当の支払いを行うために、はじめに出張旅費規定を定める必要があり、手間はかかりますが、出張が多い会社にとっては大きな節税効果が期待できます。是非導入を検討してみてください。

 

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